カモ歴史日記

史跡巡りや戦国考察など

大山寺

  先日、悲願だった大山寺へ行ってきた!

 

 大山寺へは米子駅から出ているバスで行きました。大体50分ぐらいで、終点の大山寺に着きます。f:id:Camonambam:20200224231415j:image

 着いた先にあるのはナショナルパークセンター。シャワーやロッカー、ベンチ、自販機など、登山やウィンタースポーツのための準備や休憩などができる場所です。登山コースごとの地図もおいてあります。私はまだ登山する予定はないんだけど、せっかくなので貰ってきた。ちなみに登山ルートではない地図は観光案内所で貰えます。

 地図をゲットした後は目的を達成しに、大山寺本堂へ。今回の目的は登山でもスキーでもなく、大山寺を訪問することだったのでね。

 御幸参道本通りをまっすぐ登っていく。雪が積もっていて、かなり滑る。雪道対応の靴ではなかったので、何度も転びかけた。こんな有様じゃ登山どころではないな…。

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 通りを歩いていくと、天保時代に作られたお地蔵さんなどもあった。
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 足湯もあったけど、なんと冬季は閉鎖している!足湯が恋しいのも冬ではないのかなぁ…まぁ大人の事情があるんだろうけど。
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 豆腐屋の屋敷跡。かつて数千もの人がいたとされる大山寺だから、豆腐はかなり貴重だったんだろうね。
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 ひたすら真っ直ぐに歩いていくと、ようやく本堂の門が見えてきた。階段ももちろん凍っているので、転ばぬように必死に上る。
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 大山寺に関わる、いくつかの碑もあって、否が応でもテンションが高まっていく。

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 本堂手前にある神社。ここへもお参りしつつ、先へ進む。
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 先程の神社も登った先から見下ろせる。積もった雪の厚みがすごい。

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 そういえば大山では、かつて日本最大の牛馬市が開かれていたそうな。だから牛とは今も関わりが深いみたいで、それに因んだ銅像も置かれているよ。

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 そして、ようやくたどり着いた本殿へ。お参りして、幸運の鐘というのも思いっきり鳴らしてきた。

 大山寺と尼子氏との関係は1520年代、経久の時代から確認することができ、1554年には晴久が火災の支援に、三人の息子らと重臣を奉行として派遣している。まぁそんな訳で尼子氏と大山寺にはきちんと繋がりがあるのです。
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 また、大山寺には、かつて三千人の僧兵がいたとされているのだけど、それに因む史跡がこれ。力自慢の僧兵がこの石で力を競い合ったらしい。私の細腕ではとても持ち上がりそうにないね。何キロぐらいあるんだろう…。

 

 さて、本堂のお参りは済んだけど、せっかくなので時間の限り探索するよ!大山寺本堂のさらに奥へ行くと大神山神社があるので、そちらへ向かう。

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 大神山神社までの参道は、日本一長い石畳の参道とも言われていて、その長さ約700m。ただ、私が行ったタイミングが悪かったため、石畳の部分はほとんど見えませんでした。なんだろう…すごく損した気分…。

 しばらく行くと、金門へと繋がる道にわかれるので、そちらへ行く。

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 開けたところに出ると、そこから賽の河原が見える。金門というのは河原にそびえる巨大な岩壁のことらしい。ここからの景色はまさしく絶景。雪には苦労させられたけど、これを見るためなら多少の回り道は屁でもないね。

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 参道に戻ると御神水が。バッリバリに凍ってました。下の方はかろうじて凍っていなかったけど、さすがにこれは…。

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 本坊西楽院跡。建物は残っていないので、だだっ広い広場。

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 後ろ向き門。名前の通り、移転したときに向きが逆になってしまった門。あーあ、うっかりさんだなぁ…。

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 かーらーの、大神山神社奥宮!ここは地蔵菩薩の化身である大智明権現を祀っている。ちなみに、1554年の尼子氏による改修で、晴久の嫡男義久が願主となって御神体を制作したとされているよ!(尚、弟である秀久、倫久は仏像や神輿の制作に関わったとされている)

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 すぐ近くにある下山神社も尼子氏が関わっているよ!それが関係してなのかはわからないけど、由緒略記には「亀井隠岐守矩賢」の文字が…。尼子氏の重臣亀井氏の末裔だったりするんだろうか…。

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 その他にも色々あって、佐々木高綱の頭身地蔵というものもある。尼子だけでなく佐々木氏所縁のものもあるなんて、最高の気分だね。

 お参りが済んだので、御幸参道本通りに戻る。まず、大山自然歴史館へ行って情報集め。

 一階は大山の自然や歴史について、様々なサンプルを用いて説明していて、2階には大山関連の本がたくさん置かれていた。新旧鳥取県史もあったし、尼子関連の本もいくつかあった。ここだけで何時間でもいられそうだけど、それじゃあ時間がもったいないので名残り惜しくも後にする。

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 ここから見える景色も良き。

 

 さてさて、では私が一番行きたかった大山寺経悟院に行こう!…と思ったんだけど…。ガイドマップにも載ってない、観光案内所の人に聞いても存在を知らないなど、さっそく前途多難…!持っていた本に書かれていた情報「旅館街を抜けた辺りにある僧坊跡のひとつ」「大神山神社奥宮の駐車場の南側」などから、観光案内所の方にここじゃないかという場所をなんとか教えてもらう。

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 とりあえずそちらに行ってみたものの、そもそも案内板も存在しないので、頼れるのはガイドブックに載っていた一枚の写真のみ…。それでも僅かな期待を込めて向かったら、雪でわからん。

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 いや…確かにそれっぽい感じはするけど…。雪の所為で何もわからん。今回は私の調べ不足だったと、そう思い撤収しました。これは雪のない季節にリベンジするしかないっすわ。

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 まだまだバスの時間まで余裕があったため、大山寺橋を渡って夏山登山口の方へ。大山寺橋からも絶景が見える。

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 こちら側には僧坊跡がたくさんある。
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 洞明院の門にあった模様。これ、吉川氏の瓦と同范だったりしない?ありがちな模様だけど似てる気がする…。前日に講演行って見てたから、余計そう思った。
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 他にも色々あったけど、水木しげるの妖怪画があるという圓流院は閉鎖されていました。現在、一般拝観中止だそうです。うーん、残念…。

 そうこうしているうちにバスの時間が近づいてきたので、今日のところはこれで終了。すごく楽しかったけど、雪の所為でダメになってしまった部分もあるので、是非次来る時は雪のない時期にしたい。

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 最後に帰りの電車から撮った大山。この日は次の日に向けて移動したので、これでおしまい。次は倉吉だ。